ここでは シロギス釣り についての説明をしていきます。
シロギスとは
シロギスとはどんなに大きくなっても30センチ半ばほどまでの小型の魚です。
せいぜい重さにして300g弱までで、人気の対象魚のカレイの重さからは比較できないほどに軽量です!
しかし、その軽量な魚体から出せる突進力は凄く、また引きの強さも魚体の割にはとても強くて、小ダイや小チヌだと思って釣り上げると大ギスで驚かされるということもよくあります。
置き竿の竿尻が一気に浮き上がったり、竿尻がガクガクと暴れるアタリを何度か経験もしています!
シロギスの引き
シロギスは「小さな大物」と呼ばれる所以から、その魚体から繰り出される力強さは魚の質量を同じとすれば青物、アユ、シロギスの順だとも言われます!
例えば大型魚になるスズキでも、シロギスサイズの25㎝級のセイゴを釣って比較してみると、その力は同サイズのシロギスには全く及ばないと感じてしまいます。
もしもシロギスがスズキのように大きくなったとすれば、それは凄い引きをすることでしょう!
シロギス釣りへのこだわり
釣りとしてシロギスの大きさに拘るならば、やはり良型と大型を区別する26㎝からを対象とした釣りをしたいと思われるのではないでしょうか?
このシロギスを長年専門に狙っていると、俗に言う「ランク物」と呼ばれる26㎝からが起点になっていることがよく分かります!
25㎝級まではその数も多いのですが、26㎝を境に急激に個体数が減るのもここ香川県の特徴だと感じています。
稀に25㎝以上のサイズが複数掛かり、一気に錘付の固定仕掛けが10m近くも引き込まれて30㎝級を期待しますが、思った以上に尺ギスまでの道のりは厳しいもので、大型キスへの憧れが未だに尽きる事はありません!
シロギスのポイント
詫間町の荘内半島
香川県の三豊市詫間町の荘内半島は、シロギスのポイントは多く比較的に良型が狙いやすいエリアでもあります。
ただし、ここ荘内半島でも場所により釣れるサイズには偏りが見受けられることも確かです。
荘内半島西側(燧灘側)は半島先端付近から数㎞の極めて北側の地域までの水深があるポイントでは良型も多いのですが、それ以南へ行くほどに徐々に遠浅になって釣れるシロギスは小型化していきます。
しかし、小型が主体になれば逆にその数は圧倒的に多くなり、比較的に釣りやすいポイントになる傾向があります。
以前、この地域の生里に住む知り合いの漁師に聞いたところ、「荘内半島西側エリアで多く群れている小ギスは大きくなるにつれて、群れを出て荘内半島の東側エリアへ移る」と言われていました!
確かに荘内半島西側の燧灘側とは対称的に、荘内半島東側の備後灘から詫間湾にかけてのエリアでは群れはとても小さいものの、良型~大型の出やすい地域であることには間違いありません!
その釣れる数は大幅に減少しますが、型の良いものが圧倒的に多くなります。
もともとこの東側の地域で生まれ育つシロギスもいるため小型もいるのですが、少数の群れの中で育つために餌に在りつけることが多いのか、成長も格段に早く大型化しやすいとも考えられます。
そしてこの東側エリアは島も多く潮流も複雑なため、潮の流れの速いポイントではより良型以上のサイズが多いのも特徴でしょうか。
シロギスの釣り方
シロギスの釣り方は置き竿による良型以上のサイズをメインに狙うものと、ピンギス~小型をメインにした数釣り主体の引き釣り、もしくは底が荒く流れのあるポイントを少数で回遊する良型主体に絞った引き釣りの3パターンに分かれます!
県内でも、より南エリアの三豊市仁尾町や観音寺市の遠浅エリアでは小型主体の数釣りが人気になっています。
盛期には200匹以上の数釣りができることがあるものの、型物と呼ばれるサイズを釣ることは余程のポイントを除き無理に近い確立であるのも確かで、20㎝前後のサイズが混じって釣れれば良いほうです。
キス釣りはとくに 遠浅ポイント=遠投 というイメージがありますが、この地域では不思議と遠浅ポイントでの釣れる範囲が近場の1~3色付近までに限られる傾向が多くあります。
餌となるボケ(テジロ)が、岸よりの潮が干上がる場所に多く生息しているためです。
むしろ上記で紹介した荘内半島の東側エリアでの良型狙いの方が、極めて遠投主体の釣りになることが多くなり、他の地域と異なる現象が見られています!
僕は以前に魚市場へアルバイトに行ったことがあり、漁師が詫間町の荘内半島で獲られたシロギスのサイズを確かめたことがありました。
もう15年以上も前の9月上旬の話なのですが、26㎝以上のサイズは多く獲れていて最大で31㎝をわずかに超えるサイズまでを確認しています!
なかなか狙って釣れてもわずかに尺に足らずのサイズ(30㎝)までで、この地域での30㎝超のシロギスは40㎝超のマコガレイを釣る確立とほぼ同等かそれ以上に低い確率なのかもしれません!?
僕は大型キスのポイントを把握するにあたり、目安にするものがあります。
それはシログチ(イシモチ)の回遊が稀にある場所、もしくは良型キュウセン(緑の雄)だけが存在しやすい場所に大型シロギスが釣れやすい傾向があると思っています!
この傾向から読み解けるものとして、流れのある砂泥地の存在と近くに岩場か藻場が点在すると考えられます。(仮説です)
シロギス釣りの難しさ
今まで多くの大型キスのアタリを味わって来ました!
かつては固定天秤の33~35号を使用した荒いポイントでの遠投主体による引き釣りが主でしたが、そんな重い錘をも仕掛けごと引っ手繰り5m以上も一気に引き込むようなアタリを数百度は見て来たと思います。
しかし、そんな激しい大型キスのアタリも、せいぜい針掛かりさせられたのは2割にも満たないほどの確率です。
大型キス釣りの難しさは誰よりも把握していると思っており、釣り方に改良を重ねての結果が今の釣りにつながっています。
某社のフィールドテスターの方が書かれていた、軽い天秤を使用した錘を引きずらせる釣り方を真似てからは、3割位(それでも)ほどに針掛かりさせられて、今はこの釣り方に定着しています!
型物キスの引き釣りには無限の面白さを感じますし、28㎝以上のサイズを掛け獲れた時の快感は格別です!
ここからは僕なりのシロギス釣りを紹介していきます。