X
35㎝のセイゴ

・スズキ編


 


スズキ釣り

 

 今回は投げ釣りによるスズキの狙い方について説明していきます。

 

スズキもクロダイと同様に比較的近場にも生息している魚の一つです。

ルアー釣りでは最も人気の魚種であり、大きなものほど川に入って淡水魚までも餌にするほど生息域の広い魚です。

 

近場で釣れる魚としては最大の大型魚であり、「エラ洗い」と呼ばれる掛かった針を外そうとエラブタを広げて頭を振ったり、海面を飛び跳ねるなどの一連の動作が魅力的な魚です。

 


 

スズキとは

 

スズキは出世魚でもあり、大きさによって呼び名が変わる魚です。

関西方面では、セイゴ→ハネ→スズキと呼ぶことが多くて、だいたい60㎝を超えると”スズキ”と呼んでいます!

35㎝のセイゴ

 

ここ香川県西讃地方では川沿いの地域や、燧灘側の遠浅の海岸に多いように思います!

僕の地元である三豊市詫間町の荘内半島付近では、晩秋頃に乗っ込み期のスズキが回遊するようですが、投げ釣りでは極めて釣れにくい魚です。

基本的には年末年始頃の産卵期を除いて、近場にいるようですが他魚狙いの外道として釣れる事が多いものです!?

 

初夏頃からのシロギスの夜釣り時に、クロダイと同じように釣れる事がありますが、細ハリスのため取れても50㎝以下までがたまに釣れる程度で、それ以上のサイズは取り込めていません!

 

スズキのシーズンとポイント

 

スズキの乗っ込み期の釣りやすいと思われる時期は、カレイの乗っ込み時期とほぼ同時期なため、僕には狙うことが出来ません。

よって僕が狙う時期は産卵期後の厳寒期である1月末頃からです!

 

この時期は厳冬期で、狙える魚種も越冬のクロダイ位しかないのですが、僕の通う観音寺市の山田産業団地裏の干拓地ではほぼ同時に狙う事が出来ます!

干拓地のテトラ帯

 

この干拓地はクロダイ編でも説明させて頂きましたが、遠浅の砂浜が2㎞以上続く場所です!

数少ないスベリの一つです

 

干潮時は手前数十mは海水も干上がり、テトラ上からでは釣りは出来ないため、満ち5分以上までは待つ必要があります。

満潮時でも水深は3~4mほどで極めて浅いポイントです。

 

一般的に浅いポイントは釣れにくい印象で敬遠されがちですが、裏を返せば浅いがゆえに釣れやすいポイントであると言えます!

スズキは常に底付近を泳いでいる魚ではないため、水深の深いポイントでは底にある餌を見つけにくいために釣れにくいと考えます!?

よって浅場を回遊する個体を狙う訳です!

 

これはクロダイにも言える事で、見える魚は大抵中層から上を泳いでいます。

見えている魚は釣れないとよく言いますが、まさにそのとおりだと思います!

浅場に寄って来る事で底にある餌を見つけやすくなるということで、深場での投げ釣りはかなり難しいと思います。


 

さて、狙い方ですが、足場が良く取り込み易いポイントならば夜釣りが良いと思いますが、ここ干拓地はテトラ上からの釣りになるため危険を伴うので日中の釣りに徹します!

やはり広大な干拓地においては、餌の溜まりやすいヨブの際の凹みに注目して釣りをした方が良いと思います!

とくに気になるのはテトラの形状が変わる場所で、潮の払い出しに変化が生まれるのか砂が窪んでいて低くなりやすく、そこを餌の養分となる物が流れやすいのか餌も溜まりやすいと考えます!

闇雲にポイントを選んでいては貧果も予想できますから・・・。

 

出来れば潮の上がり具合を見て、潮の流れやすい凹んだ場所を押さえておくなり、波の盛り上がり具合をみてヨブの位置を把握しておくのも必要だと思います!

一度でも餌堀りをしたならば、凹んだ場所は砂も柔らかく餌が多いのも分かってもらえます!

魚もきっとそれを知っているものと思います。

 

スズキの釣り方

 

釣り方は大型ほど引きもとても強いため、中硬竿の30号前後が良くスピードも速いためラインテンションを掛け辛いので、確実にナイロンラインが適しています!

投げ込んだらドラグフリーでアタリを待つのは当然ですが、居食いは少なくアタリは明確でPEラインは全くをもっての不要と思います!

 

アワセを入れて口の中に違和感を感じると、頭を振って針を外すような行動をして跳ねたり手前へ突進したりします!

ラインテンションが抜けるととくに針外れが多く、途中の追いアワセはしないのが無難で、餌を食ったのを確認したら最初に大きくアワセておいた方が確実です!

 

投げ竿は起こしたまま糸を巻くのがセオリーですが、スズキだと確信したなら竿を倒してリールを巻く方が魚が跳ねにくく針外れは少ないでしょう!

竿を起こし高い位置から糸を引くと、上方へ飛び跳ねてラインテンションが抜けた瞬間に針が外れやすくなります!

 

大型ほど一気に寄せると足元で激しく暴れて一人では玉網に収めにくいので、余裕があるなら沖で少し泳がせながらゆっくりと弱らせながら寄せる方が良いと思います。

余程の大きさでもない限り糸を巻けば寄せられますが、弱らせる前に足元まで寄せてしまうと、魚の余力で逃げ回るため玉網で掬うのが困難になります。

 

最後は テトラへ突進したりして激しく抵抗するので、太目のハリスで耐えきれるようにしておきましょう!

少し硬い投げ竿であってもハリスが6~8号位あれば無難に取り込めると思います。

 

スズキの餌

 

餌はユムシが一番良いですが、ボケ(スナモグリ)の房掛けか、アナジャコでも良いと思います。

いずれの餌もがんばれば掘ることも可能です!

餌代を使うならアオイソメもいいかもしれません。

 

この釣りは一度ハマるとより大型を釣りたくなるのが魅力で、”いつかはメーターオーバーを!”と夢見るキャスターも多いのではないかと思います!!

※食べる事を前提に釣ると思うので、くれぐれも海にいるスズキを狙いましょう。