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砂ズリ部分

仕掛け作りと考え方とは


 


 

 ここでは仕掛け作りと考え方についてふれてみたいと思います。

仕掛け作りとは

 

仕掛け作りは釣り師を目指す者として絶対に避けては通れないものです!

永遠に市販仕掛けだけを買って使用していたのでは、けっして一人前にはなることはできません。

※キスの多点仕掛けは別としますが

 

厳しいことを言うようですが、釣りで上を目指していたならば必ず自分で仕掛けを作りたいと思う時が来るはずです。

たとえ仕掛け作りが面倒くさいと思ったとしても、買った仕掛けで釣ったのと自作仕掛けで釣ったのとでは気分も違うはずです。

 


自作の仕掛けから

 

ある程度釣りに経験を重ねてくると、拘りなどが生まれてやがては仕掛け作りにも専念するようになる事でしょう。

釣り人の作った仕掛けを見ればその人の性格なども分かってしまうのではないでしょうか!?

 

ノット(結び)などはとくにその傾向が強いように思います。

大きな魚を取り込むことを考えれば、針の結び方や締め込み方に気を配る方も多いと思います。

 

中でも気になるのは針を結んだ後の糸の処理の仕方です!

仕掛け作りや結び方に自信のある方は、結び目からギリギリの1~2㎜ほどでカットしていたりします。

これは自分の結びに絶対の自信があるからこそ出来るものだと思います!

 

とくに針結びは太糸ほど締め込みが難しく、切れにくい分だけ結び目に掛かる負担も大きくて、締め込みがあまいと針が抜けることも考えられます。

何時の日だったか、仕掛けを作り始めて間もない頃に大型の魚(アイナメ)を掛けて途中でバラしてしまったことがありました。

確認すると針が抜けており、ハリスは属に言う「豚の尻尾状態(ネジネジのクルクル)」でした・・・(笑)

 

そんな経緯もあり、自分の結んだ針の仕掛けに自信が持てない時期も長くありました。

当時はノットガードを吹いてみたりと色々工夫していましたが、㎏オーバーの魚を抜き上げるごとに結びに対しても自信が持てるようになりました!

今となっては自分が結んだ針でないと信頼出来なくなり、市販仕掛けにはやや信頼しかねるものを感じたりもします。

 

釣りの仕掛けには

 

仕掛けとは、海の中での餌の動きを自然な動きに同調させながらも、針掛かり後に如何に有利に取り込めるかを考えて作るものだと思います。

基本的に大型魚狙いでは結び目は少ない方がトラブルも少ない為に一本針仕掛けがほとんどになりますが、それ以外の餌を複数付けて効率を優先する釣りにおいては二本針以上の多点針仕掛けになります。

 

多点針仕掛けにおいては段階を踏みながら製作する事が多いのではないかと思います!?

基本的に二本針仕掛けが多いので、それらを作ることを前提において書いてます。

まず、投げ釣り仕掛けを必要な部分に分けると

  1. ハリス部分
  2. エダス部分
  3. モトス部分
  4. 砂ズリ部分 に分かれます。

おそらくこれらを部分的にまとめて製作するならば、統一性を持たせるために長さを決めるのが普通の考え方だと思われます。

 

以前クラブの年配の方に、「君は仕掛けを作るのに毎回長さを計るのか?」と言われたことがあります。

「えええっ、計らないのが普通なの??・・・唖然・・・」正直、驚きました・・・。

どんだけ適当やねん・・・と。

 

世の中広いからそんな方も居られるのですね、そんな統一性のない仕掛けを作られる方に返す言葉もありませんでした(笑)

要するに作る個々の仕掛けの長さが全てバラバラの出来具合ということなのだと思われます!?

仮に市販品仕掛けの出来具合が全てバラバラだったら、買うのをためらったりして嫌じゃないですか?

 

ある意味そんな考え方で釣りが出来れば、僕ももっと楽な釣りが出来るのにとも思い少し羨ましく感じたりもしますし、徹底して統一する何処か完全主義者的な自分の性格に少々疲れたりもしますが(笑)

 

製作する個々の仕掛けが全て不揃いでバラバラであっては、幾つかの仕掛けのパターンを作り試しても、同様の仕掛けで釣れやすい等のデータが取れないと考えるからです。

きっとその方は、まとめて段階を追って製作せずに、1セットづつ完成させる製作方法なのでしょうね。

 

仕掛けの製作

 

シーズン前になって急ぎ製作し始める方も多いと思いますが、僕の場合は暇な時間を利用して前もって数多く製作するようにしています!

砂ズリなら砂ズリ部分だけを徹底して30セット位作り、仕掛けの基本となるモトス部分、針を結んだ下針のハリス部分、そしてエダス部分と日ごとにまとめ作りをしておきます!

 

要はシーズン前に仕掛けの不足数の分だけ、それらを持ち出し組合わせて作るのです。

基本はすでに出来ているので、モトスにハリスを結ぶだけで製作は完成してしまいます。

砂ズリ部分

 

砂ズリとモトスが別々だと!?と思った方もおられるでしょうか?

その辺はまた後ほど説明しますね。

 


仕掛け作りの考え方

 

ここからは仕掛け作りの考え方について説明していきます。

 

仕掛けとは魚を釣る為の罠であり、如何に針の付いた餌を自然にあるかのように食わす事を前提に作らねばなりません。

カレイやカワハギに於いては餌へのアピールを優先させますが、派手なだけでは賢い魚には有効とは言えません!

 

仕掛けの太さや重さによる海底での馴染み具合も重要であると思います。

基本的には、如何なる仕掛けであっても細く長いハリス程に魚の食い込みが良いのは間違いありません!

それは餌の動きが潮の動きに対して同調しやすく、食い込み時の抵抗感が少ないからです。

 

「吹き流し仕掛け」の2本針以上の多点針仕掛けでは、下針のように錘から遠い位置にある餌程に魚が食いつきやすい傾向が多く見受けられます。(悪天候による底荒れた場合を除く)

これは誘いを掛けた時に餌が舞い上がったりして餌の動きが魚にアピールされやすく、より潮の流れに馴染むからだと考えます。

キスの引き釣りに使用される多点針仕掛け等でも、下針を段差仕掛けにすると餌のアピール度も上がり更に上記の要素も加わり釣れやすい傾向を確認することが出来たりします!

 

餌が一瞬舞い上がったりすると魚が反応し易い傾向もあり、誘いを掛けた直後に餌を食う場面がとても多く見られています!

 

餌の動きから

 

底の荒いポイントでキスの引き釣りをしている時に、シモリに根掛かった餌が外れた瞬間に大ギスが食いつくことが起こったりします!

明らかにシモリから剥がれた餌が海中を漂う瞬間をキスが狙い食いついたと推測できるものです。

断定は出来ませんが、これが結構な頻度で起こります。

 

カレイは誘いを入れた直後に食いつくことが多いものです!

これも同様に餌が一瞬動いたことに誘われ反応した結果だと思われます。

 

そう考えれば、より流れに同調しやすい軽い仕掛けである、小針&細仕掛けに軍配が上がりやすいことにも納得出来るのではないでしょうか。

ただ、大型魚を釣り獲るための強度と悪天候時の安定性を考えれば逆に太仕掛けが有利になり、相反する作用が生まれるのも確かであるとも思います!

 

装飾と浮力の相乗効果

 

カレイ釣り仕掛けに於いては、餌のアピールをするための装飾品を利用します!

装飾品を沢山付けて、ただ単に目立つだけでは餌取りも寄り付き、卑しいそれら外道のターゲットとなりかねません。

 

僕自身の考え方としては、少しだけ目立つように装飾はある程度までの控えめにして、装飾品の中でも浮力のある物を厳選して取り付けることを優先にしています。

装飾品

 

重い大針の太仕掛けに浮力を付けて、より流れに漂わせるイメージです。

針の自重と沈みやすいフロロカーボンのハリスでは浮くとは思えませんが、それでも浮力を足したので誘いを掛ければ餌が舞い上がりやすいとは考えられます!?

 

また、潮の濁り時での視認性においては夜光の蛍光色系のグリーン色やオレンジ色の物に軍配が上がるとも感じています!

視認性重視で

 

僕が好む装飾品のゴム管等の実績では、黄色や緑色よりもオレンジ色が圧倒的に優れていました。

※ただし、深場での赤色~オレンジ色は逆に見え難くなります.

僕は使用していませんが、フェザーリ(エッグボール)や発泡蛍光品等は派手過ぎなければ効果的だとも考えます!

 

浅場では輝きのあるピンク色のビーズ玉と夜光のグリーンビーズも効果的で良かったのですが浮力等は全くありません。

これらはビーズ同士が接触する事で音が発せられるとの意見もありますので参考までに。

 

以前に買ったこちらの本には達人たちの仕掛けが沢山掲載されています。

少し関東と関西の仕掛け作りの考え方には、違いがあって大変興味深い参考本でした。

学びの書

 

たくさん釣られる方には、それなりの考えがあることを知ることができます!

 

分割できる仕掛けには

 

最後に僕が、仕掛け作り時に砂ズリとモトスを別々に製作する意図について説明しておきます!

 

これには、まずコスト削減の目的があります。

砂ズリには太い50号のテグスを使用しており、耐久性に優れるために使い回しが可能なことです!

サルカン(スイベル)が回転しなくなるまでは使用ができる事があげられます。

 

次に急流ポイントをPEラインで攻める時や、魚のポイントを把握した後に集中投下時のライン交錯及びトラブル対策のためのものでもあります!

流れの中や時合い時のライン絡みを修正する時間の短縮を担っています。

隣り合う竿のPEライン交錯時も、厄介な針の付いた仕掛けを瞬時に外せる事により、絡みを解くことが容易になりトラブルの時間短縮をすることが出来るものです。

 

近投等の力を抜いたキャスト時では、砂ズリとモトスを繋ぐサルカン部分から飛行時に折れ曲がりやすくなり、投げ方によっては多少絡みの原因になることも稀にはありますが。

 

太い砂ズリを別にすることで仕掛け巻きに納めることができますし、たくさん製作していながらもコンパクトにまとめられるという利点もあります。

そういったことも踏まえての仕掛け作りをしています。

 

仕掛け作りは人それぞれなので、ここではこれ以上書き記しませんが、利便性を考えての仕掛け作りもあるということなのです。

僕なりに辿り着いた仕掛けの作り方ということになりますよね。