シーズンを読む
今日はシーズンに釣れる魚の当り外れについて書きたいと思います。
例年よく聞かれる言葉ではありますが、年によっては釣果に大きな違いがよく起こり得ることがあります!
では、なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
いわゆる外れ年は、そのポイントにおいて極端に釣れる数が少なく極めて釣れにくい年のことを言います。
ここ瀬戸内海においては、釣れるカレイなどは年々減少傾向にあることは間違いありません。
温暖化による環境の変化、漁による小型魚までの乱獲などなど、要因はたくさん考えられます。
ただ、その地域全体においての魚の絶対数が、一年単位で著しく減少しているとは考えにくいものです。
おそらくそれらの要因であっても、減少する魚の量は数%にも満たないものだと思うのです。
しかし、釣り場においてカレイなどの釣れる数には、年によって何倍もの大きな違いが出ることもけっして少なくありません。
極端な例で言えば、地元のマイポイントで精一杯がんばってもシーズン中に2桁釣ることができない年も過去にはありました!
僕自身は香川県内西部でしかカレイ釣りはしないので、乗っ込みシーズンの10月~12月一杯までが大半です。
年換算の釣行回数にして、だいたい多くても15~20回前後だと思います。
マイポイントだけでは安定して釣行毎に平均2枚以上釣ることは、難しいのが実状だと感じています!
90年代半ばまで釣る技術も知識も全くない時期でしたが、それでも1シーズンに多ければ30枚以上釣れる年もありました。
その後の2000年頃になり、本格的に釣り方を教わり道具なども充実してきましたが、それでも徐々に釣れなくなっていました。
あまりの釣れなさにシーズン途中で断念する年も何度かあったほどです!
もう古い話で2003年の頃だったと記憶しているのですが、三豊市詫間町高谷の石波止で釣りをしていた時に、浜辺で網の手入れをしていた漁師の方が僕に近寄りこう言ったのです。
漁師「今でもカレイは釣れてるの?」
僕 「ここ数年はとくに釣れなくなってきています」
漁師「そう、釣れないのか・・・」
「でも今年は小型のカレイが漁の時にたくさん取れだしたから、近い年にたくさん釣れるかもしれないよ!?」
・・・本当だろうか??半分聞き流し、やはりその年もあまり釣れませんでした。
翌年の2004年だったと思うのですが、この年は台風の集中上陸などもあり各地で被害が相次いだ年でした。
かなり多くの雨量で瀬戸内海にたくさんの流木などが流れだし、海上のゴミなどの片付けが頻繁に行われていました!
10月のカレイシーズンになり、マイポイントである香田地区にカレイ釣りに出掛けていたのですが、近くに船が停泊しては流木などの片付け作業が行われて、重機による積み下ろしや運搬作業でとても騒がしいものでした。
こんなにガタゴトと騒がしくてはとても釣りにならないと正直思っていましたが。
しかし、何が起こったのかカレイがよく釣れたのです!
開幕から4枚、6枚、12枚、6枚・・・などなど。
なんと10月の一月間で46枚釣れ続き何が起きたのだろうかと。
前年に漁師が言っていたことが早速現実のものになったのか、台風による大雨で釣り場の泥が洗われてカレイの好む環境に変化したものかは分かりませんが、とにかく釣れる当たり年でした!
それまでの不釣の年の数倍以上の釣果の激変ぶり本当に驚かされました!
荷上場横での台風後の片付けは騒がしかったのですが、煩い音の鳴り響く横でたくさん釣れるカレイに、数が多ければ少々の騒音など全く関係ないのだと感じさせられました(笑)
11月以降は急激に釣果は減りましたが、それでも12月半ばまでボウズが一度もないシーズンであり、2ヶ月半ほどの期間で60枚以上をこの地域で釣り上げられ楽しくシーズンを終えました!
ただし、数は多くても30㎝以上はたったの4枚だったいう事実も付け加えておきます。
近年は釣れるサイズが大きくなり、30㎝以上のサイズが釣れる確率は4割を超え、年によっては5割を若干超えたりもします。
とある記述には個体の大型化は種の減少傾向を表わし、種を残す為に型の大きな物が生き残ろうとしているとも。
その年に年配の方々が言われていたのには、30年以上前はこれ位の釣果は当たり前で、カレイ釣りに出掛ければ2桁は常に釣れ数枚の釣果ならば「餌を忘れたのか?」とからかわれたと話しておられました!?
今の若い世代の方からすれば、カレイ釣りに至っては夢のような時代で、僕らはそんな時代を子供時分に何となく知る最後の世代でもあるのかもしれません。
残念ながら翌年以降はまた元の釣れないシーズンに戻っていましたけれど・・・。
僕が想像するには、当り年とは過去のように急激に個体数が増えると言うよりは、一部分に集中してそのポイントに寄り付く現象を言うのではないのかと思います!?
おそらく夏場からの多くの台風上陸などの要因で餌が増えやすい底質になったとか、魚の居着き易い環境になったなど、何らかの変化が起きたのは間違いないと思われます。
以前に名人の方がおしゃっておりましたが、釣れない時は台風などで雨水や風による大波で釣り場の底に溜まる泥が洗い流されれば良い環境に戻りやすいのではないのかと。
確かにこの地域では一年を通して雨の多い年は比較的釣れている傾向もあるような・・・??
長雨により夏場の猛暑が減ったとか、色々考えられたりします。
2004年は、たまたま小型魚が戻り出したときにこれらの要因が重なっただけなのかもしれません。
あれ以来僕の通うポイントに当り年は来ていません。
毎年の様にあの栄光がもう一度再来しないかと、期待をしてはいるのですが(笑)
一日5枚程度の釣果はこの時代でも時折りはあるのですが、あの年以来の二桁釣果はなかなか巡ってきません。
ただ、僕のよく通うポイントが外れ年であっても、そこから数㎞~10㎞程の極めて近いポイントでよく釣れる当り年になっていることがよく起こる事実があったりもします!
僕なりの見解ですが、先程言ったように一般的に釣れない年ほど何処か一部分のポイントに、一極集中してカレイが集まっているのではないのかと推測しています!?
答えなど分かりません。
しかし、よく釣れているポイントは毎年噂で良く聞く場所であったり、どんな状況でも比較的に安定して釣れていたりもします。
おそらく、深みなどの居着きやすい要因が近くにあったり、潮通しがひじょうに良くて底質が安定しているのではないかとも考えられます!
場荒れしやすいポイントとしてはその逆で、潮が緩くて水深が浅いなど泥が溜りやすくヘドロ化が起きているとも推測します。
この台風の中で釣りに行こうと言っているのではありませんので誤解しないでくださいね!
外れ年と言われる釣れない年ほど何処かに魚が集中して寄っている可能性があると考えるのです。
誰しも自分の通うポイントでの爆釣を期待していることでしょう。
そんな巡り合わせに出会えるのが人生に何度あるのか分からないからこそ期待しているのではないでしょうか。
まだ分かりませんが、今年は極めて残念な年になりそうな予感も何処かにあったりします。
今年も数狙いは諦めて型狙いにしぼった方が良いのかもしれませんね!?
ここ荘内半島のとあるポイントで、過去にマコガレイの46㎝を釣ったとの情報もあり、それ以上の手応えがありながらも取りきれなかったとも話される釣り人もおり、チャンスがあれば出向きたいとも考えていたりします。
45㎝以上は県内では一つの壁でありますが、それでも確実に釣った方がいるという事実は多々あります。
諦めずにいつか報われる日が来ると信じて、通うしかないんですよね~。
今年もみんなでがんばりましょう。
最終投稿日 2018年5月8日 12:51